高齢者住宅・施設の必要性を考え、不足を補うため国土交通省と厚生労働省は、高齢者施設数の増加に力を入れて整備をしています。そのため、建築をする場合、自治体が設定した条件をクリアすると補助金の交付や税制の軽減などが適用されます。この住宅を「サービス付き高齢者向け住宅」といいます。この住宅も土地活用の一つとしてご提案しています。

サービス付き高齢者住宅のご相談はこちらから。


◆補助金支給、税制軽減を受けるためには登録を行う

補助金支給などを受けるためにはまず「サービス付き高齢者向け住宅」の登録を行います。登録を受けるためには基準を満たすことが条件です。

登録基準

■住宅
・床面積は原則25㎡
・各専用部分に台所、水洗便所、洗面設備、収納設備、浴室を備える
・バリアフリー構造(床の段差、手摺り設置、廊下幅)

■サービス
・安否確認、生活相談サービスを提供
  → ケア専門家が日中常駐し、サービスを提供

*ケア専門家とは
社会福祉法人・医療法人・指定居宅サービス事業所等の職員、医師、看護師、介護福祉士、社会福祉士、介護支援専門員、ヘルパー1級または2級資格者

■契約内容
・書面による契約締結
・専用部分の明示されている契約
・長期入院などの理由で事業者から一方的に解約ができないなど居住の安定が図られた契約内容になっていること。
・敷金、家賃、サービスの費用のみの受領
・サービス付き高齢者向け住宅の工事完了前に費用を受領しないこと。
・家賃、サービス等の前払金を受取る場合
 ①前払金の算定基礎、返還債務の金額の算定方法が明示されていること。
  ②入居後3ヶ月以内に、契約解除や入居者が死亡したことにより契約が終了の場合は、【契約解除までの日数×日割計算した家賃等】を除き、前払金を返還しなければならない。
 ③返還債務を負うことになる場合に備えて、前払金に対し、必要な保全措置が講じられていること。

※上記の他、都道府県知事が策定する高齢者居住安定確保計画において別途基準が設けられる場合があります。

◆登録された「サービス付き高齢者向け住宅」に対して補助金・税制・融資の支援を受ける

補助金

住宅・施設の建設・改修費に対して、民間事業者・医療法人・NPO等に直接補助を行います。

補助額新築-建設費の1/10(国費上限100万/戸最大1億まで)
主な要件・サービス付き高齢者向け住宅に10年以上登録
・入居者の家賃が近隣住宅の家賃とバランスがとれている
・家賃等の徴収方法は前払方式に限定されていないこと

税制

平成25年3月31日までの間に「サービス付き高齢者向け住宅」を新築または中古を取得した場合、所得税、法人税の割増償却、固定資産税の減額、不動産取得税の軽減措置が適用されます。

融資

住宅金融支援機構において「サービス付き高齢者向け住宅」として の登録を受ける賃貸住宅の建設に必要な資金、当該賃貸住宅に係る改良に必要な資金または当該賃貸住宅とすることを目的とする中古 住宅の購入に必要な資金への融資を実施します。

■土地活用成功のポイント 
~サービス付き高齢者向け住宅編~

規定の建物を建築、規定のサービスを取り入れる、規定の契約を行う、など条件をクリアし、登録可能となり補助金申請へ。
登録基準をふまえた企画や登録申請、補助金申請は経験知識が大切。